築150年以上の町家料亭「壽屋（ことぶきや）」跡地に4月24日、洋菓子店「パティスリー ローブ 花鏡庵（かきょうあん）」（金沢市尾張町、TEL 076-254-0903）がオープンした。

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　「ミシュランガイド東京」で5年連続1つ星を獲得しているフランス料理店「レストラン ローブ」（東京都港区）のパティシエである平瀬祥子さんが、フランス・パリで培った技術と経験を生かし、金沢の歴史や文化に影響を受けて創作したケーキや焼き菓子など約20種類を提供する。洋菓子店として路面での出店は初となり、テイクアウトのほか、イートインでカフェ利用ができる。加賀藩祖前田家の家紋「梅鉢」をイメージした「加賀ブレスト」は、棒茶とナッツのバタークリームを使用。注文されてから仕上げるサクサクした生地の「ミルフィーユ」や、金箔（きんぱく）をあしらった「ティラミス」など、見た目も美しく仕上げたケーキの数々が並ぶ。

　平瀬さんは、フランスや国内の有名ホテル、レストランで勤めた後、「レストラン ローブ」を、オーナーシェフで夫の今橋英明さんと共同で創業。世界15カ国で展開するグルメガイド「ゴ・エ・ミヨ2020」でベストパティシエ賞を受賞するなど、活躍の場を広げている。金沢では、20年に「クロスゲート金沢」（金沢市広岡）内のフードホール「FOOD CLUB」で、グラスリー（氷菓）などを提供している。金沢の街並みや文化に魅了されたという平瀬さんは「伝統を守りながら、クリエーティブを感じるところはフランスの街と似ている。人との出会いやつながりを大切にしながら、地元に愛される店にしたい」と話す。

　初日の24日は、開店前から10組以上が並んだ。家族で来店した元パティシエという金沢市の柴田龍河さんは「金沢で一流店のケーキが食べられると、オープンを楽しみにしていた。近所なので、今度はゆっくり店内でも食べてみたい」と話した。

　営業時間は11時～19時。火曜・水曜定休。