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金沢・尾張町の町家に「四知堂kanazawa」 地元食材と本格台湾料理の融合目指す

「森忠商店」をリノベーションした店舗

「森忠商店」をリノベーションした店舗

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 台湾料理レストラン「四知堂(スーチータン) kanazawa」(金沢市尾張町2、TEL 076-254-5505)が8月6日、金沢蓄音機館近くにオープンした。

【VRで読む】尾張町にオープンした「四知堂kanazawa」

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 市内でアンティークショップや農業プロジェクトなど幅広く手掛ける「SKLO」(香林坊2)の塚本美樹さんが、「親友」と呼ぶ台湾の人気店「四知堂」のオーナー・陳超文さんとのつながりから、金沢の食材と本格的な台湾料理の融合を目指して立ち上げた。塚本さんは「フランチャイズでも支店でもなく、あえて言うなら兄弟店。ビジネスや進出という意味合いより、陳さんとの企みの結果」と、いきさつを話す。

 店舗は1842(天保13)年創業の油脂・塗料店「森忠商店」が約100年前から使っていた建物を、半年以上かけてリノベーション。「金澤町家研究会」(安江町)とも相談しながら、天井板や構造など残すべきところは「建物や森忠商店、尾張町への敬意」を込めて保全したという。

 現在はテークアウトも可能な「台湾屋台 POP-UP」として、朝食やランチタイムを意識した屋台メニューを展開。台湾では朝食の定番だという「鹹豆漿(シェントウジャン)」(500円)や「豆花(トウファ)」(600円)、能登豚や農業組合法人「かさの郷」(河北郡津幡町)が栽培した米を使う「魯肉飯(ルーローファン)」、国産地鶏をのせた「鶏肉飯」(以上680円)などを提供する。

 店舗奥のギャラリースペースでは「SKLo」 の企画展として「森忠商店の紙ラベル」を開催。茶屋街の芸妓が使う椿油のブランドとして栄えた同社のラベルなどを展示し、歴史を伝える。秋冬頃には、ディナータイムも本格的な料理を楽しめる店に内装やメニューを変え、グランドオープンする予定。

 塚本さんは「趣のある森忠商店の建物に新しい風が入ることで、町や歴史、過去ともつながりが生まれ、さらなる魅力の創出になるのではと考えた。まずは地元の人を大事にしながら、街の一部、生活の一部になっていけたら。朝の時間の可能性や多様な食体験を、広く提案していきたい」と来店を呼び掛ける。

 営業時間は8時~16時。水曜定休。企画展は9月29日まで。

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