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パン食増加で金沢のみそメーカーが新戦略-和洋中に使える糀調味料発売

発売された「塩糀」

発売された「塩糀」

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 創業100年の「ヤマト醤油味噌(しょうゆみそ)」(金沢市大野町4、TEL076-268-1248)は10月15日、和食・洋食・中華に使える新しい糀(こうじ)調味料「塩糀」を発売した。パン食が増え、朝食にみそ汁を飲む家庭が減っていることから、新戦略として打ち出した。

ヤマト・ひしほ蔵

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 塩糀は、みその原料となる米糀に塩と水を加え、14~20日間熟成させて作る。発想の原点は、東北の「三五八漬け(さごはちづけ)」。しょっぱさの後に、糀特有の濃厚な甘味が口の中に広がるのが特徴で、焼きそばやパスタ、チャーハンの味付けのほか、オリーブオイルと合わせてドレッシング代わりに使うこともできる。中に含まれる酵素が肉を柔らかくするため、弁当用の肉料理に使うと「冷めてもおいしく食べられる」という。

 1911(明治44)年に海運業者として創業し、昭和初期から醤油醸造を手掛け、昭和30年代ごろからは、さらにみその製造に力を注いできた同社。原料である糀の整腸効果に自信を持ち、日頃から見学者らに和食を勧めてきたが、みそ汁を飲むのは1週間に2、3回だけという子どもが多いことを知り、「みそ屋には先がないのでは、と暗い気持ちになり」(山本晴一社長)、幅広いジャンルの料理に使うことができる発酵調味料を考えた。

 発売後の売れ行きは上々で、1週間で1000本を売り上げたという。価格は120グラム入り1瓶525円。同社のショップ「ヤマト・ひしほ蔵」(同、TEL 076-268-1210)のほか、日本橋タカシマヤ(東京都中央区)など金沢市と東京の4店で販売する。

 来月初旬にファンクラブを発足させ、1~2カ月に1回、会員が持ち寄る塩糀を使った料理でパーティーを開く計画も。

 山本社長は「日本の良き発酵食品を洋食にも採り入れてほしい。おいしくて、幸せな気持ちになれる商品を今後も作っていきたい」と話す。

 「ヤマト・ひしほ蔵」の営業時間は10時~17時。水曜定休。

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