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金沢・広坂に生活工芸ショップラボ「モノトヒト」-全国のギャラリーが限定出店

開店した生活工芸ショップラボ「モノトヒト」

開店した生活工芸ショップラボ「モノトヒト」

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 生活工芸ショップラボ「モノトヒト」(金沢市広坂1、TEL076-255-0086)が10月5日、オープンした。全国の人気ギャラリーやショップによる「90日限定ショップ」を展開するほか、地元作家・職人の作品を展示販売する「30日ラボ」を併設するユニークな店舗で、初日から来店客でにぎわった。

開店した生活工芸ショップラボ「モノトヒト」店内の様子

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 「暮らしの価値を高める工芸品」を「生活工芸品」の名前で発信すると共に、この分野に携わる地元の若手工芸家を育てる目的で、金沢市から委託を受けた「おしゃれメッセ実行委員会」が3~4年間限定の実験店舗として開設した。

 明治時代初期に建てられた旧古書店の1階部分を改修して利用しており、面積は約45平方メートル。このうち3分の2を占める「90days shop(90日限定ショップ)」では、生活工芸品を扱う全国のギャラリーやショップが3カ月交代で店を開く。残る3分の1が「30days labo(30日ラボ)」で、金沢市をはじめとする県内の作り手が月替わりで出展する。

 ディレクターでガラス作家の辻和美さんは「全国には面白いショップがたくさんある。オーナーごと来て愛情のこもった『モノ』を並べてもらい、来店客にもう一度、『モノ』の価値を感じてほしい。ラボには、生活者の視点を大切にしている作家らの作品を置きたい」とコンセプトを説明する。

 「30days labo」ではこの日、第1弾として、金沢市在住の金工作家、坂井直樹さん(39)の作品展「『侘(わ)び』と『錆(さ)び』のカタチ」が始まった。スタイリッシュな鉄製の「やかん」と、花を生けることができる同じく鉄製の壁掛け計15点が出展され、来店客が見入っていた。

 一方の「90days shop」では、個店出店前の企画展として「モノトヒト/standard collection展」が開かれ、昨年と一昨年の秋、「おしゃれメッセ」に合わせて金沢21世紀美術館で展示された生活工芸品のうち約40点が並べられた。

 スタイリストや料理人ら「モノの使い手」が形や使い勝手の良さなどに深い思い入れがあって「推薦」した品と、「作り手」自らが選んだ自信作を置く。辻さんが「一緒に過ごしていたい形」と絶賛する新潟県のメーカー製の「ステンレスポット」や、東京の料理研究家グループが「料理をのせるとさらに映える」と称える県内在住の陶芸家岡田直人さん作の「リム深皿」、東京都在住の古道具店店主でインテリアデザイナーの澄敬一さんが表面を磨いて再生させた昭和初期のアルミ製茶入れなどを販売している。価格は315円~6万円程度。

 営業時間は11時~18時。月曜定休(祝日の場合は火曜日)。入場無料。「『侘(わ)び』と『錆(さ)び』のカタチ」は10月31日まで。「モノトヒト/standard collection展」は来年1月6日まで。

 同店ではlaboに出展する地元の作家・職人を募集している。

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