企画展「FUUUU-RIN!~癒しと魔除けの音色展~」が9月5日~13日の9日間、湯涌温泉「かなや」(金沢市湯涌町)で開かれる。
主催するのは作家集団「金沢クリエイターズシンジケート」。デザイナーや写真家、イラストレーター、工芸作家などがメンバーとして名を連ね、多分野のクリエイターが集まることで相乗効果を図る。同団体が企画する初の展示会として、風鈴専門家でもある金沢工業大学の土田義郎教授監修のもと、「加賀風鈴」と「かなざわ風鈴」、オリジナルの「創作風鈴」をテーマに作品を広く募った。
同展は金沢市内2カ所で会期を分けて開かれ、8月28日~30日は市内中心部の「片町きらら広場」(片町2)で展開。参加したクリエーターの個性あふれる風鈴や一般公募作品など約150点を什器(じゅうき)に展示し、風鈴トンネルが完成した。
ガラスを使う加賀風鈴のほか、紙を材料にしたかなざわ風鈴には、自作のイラストや作品をプリントした紙を用いる作家や紙の代わりにフィルムを使った写真作家など、形は同じでも一つ一つに個性が表れた。材質や形も自由な「創作風鈴」は、紙細工や革、木工、金工作家などが作品を出展。風鈴だけでなく、チャイムの部分にも工夫をほどこすなど、既存のイメージを超えた作品が並ぶ。
会場ではかなざわ風鈴の制作ができるワークショップなど、連動企画も予定する。金沢クリエイターズシンジゲートの齊藤美知代さんは「風鈴にはもともと、魔よけや疫病対策の意味もあった。風鈴というテーマでも形や音もそれぞれ違い、作家の持ち味がうまく出て、面白い展示になった。夏の終わりの思い出づくりに、少しでも楽しい気持ちになってもらえれば」と来場を呼び掛ける。
「かなや」での開催時間は12時~18時(最終日は15時まで)。入場無料。ワークショップの参加費は1,600円(材料費込み)。