金沢の「日本海藻食品研究所」(金沢市本江町)が11月26日、生おからを約90%使った「おからチップス」を開発した。
本来なら廃棄されてしまうおからを使った斬新な食材を次々と送り出している同研究所。おからチップス自体は3年前、生おからやこんにゃく粉、小麦粉などを使って開発したが、作るのに手間と時間がかかり、同研究所会長の白石良蔵さんは「もっといいものができるのではないか」と思っていたという。
同研究所で先日、地域の子どもたちが集まって地元の規格外食材を活用して何かできないかと料理教室を行った際、白石さんが生おからとかたくり粉を混ぜたものを揚げたところ、冷めてもパリパリで香ばしいおからチップスが出来上がった。そこで、材料の配合や作り方などを研究し、新しいおからチップスを完成させたという。
おからチップスはさまざまな商品が市販されているが、その多くはおからの量が少なかったり、乾燥おからを使っていたりして、生のおからを約90%も使っているものは珍しいという。
白石さんは「生地をシート状に薄く伸ばすのに少しコツがいるが、材料自体はすぐに手に入り、ご家庭でも簡単に作ることができる。余分なものは入っておらず、お子さんも安心して食べていただける」と胸を張る。「紫イモやめんたいこなどを入れて色や味をアレンジしたり、形状も自由に変えたりできるので、さまざまな形で楽しめる」とも。今後は一般消費者や企業に向けて技術提供する。