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金沢美大卒でイタリア在住40年の画家・西田藤夫さんの個展 静物画を追求

「表層陰影」(2014年)

「表層陰影」(2014年)

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 神戸市出身で金沢美術工芸大学を卒業し、東京で教師生活を経たイタリア在住の画家、西田藤夫さんの個展「静けさが形となる時」が現在、石川県立美術館(金沢市出羽町、TEL 076-231-7580)で開催されている。

【VRで読む】西田藤夫さんの個展

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 西田さんは現在70歳。29歳でイタリアに渡りミラノのブレラ美術学校で学び、40年余り静物画を追求する。会場にはイタリアで古典的な技法を学んだ初期の作品から、抽象表現や遊び心を加えオリジナルの構図を組み合わせた近作まで、西田さんの画家人生を振り返る代表作37点が並ぶ。

 学生時代にイタリア美術に興味を持ち、語学留学を経て移住を決めたという西田さん。イタリアの四季を通して伝統的な絵画の技術を学び、自身の作風を模索しながら時代と共に変化を遂げた。静物画の魅力について「自分で構図を決められ、舞台をプロデュースするような感覚」と話す。

 日本人としての土壌や文化、内面世界を見つめ「静けさ」を同展のタイトルとした。絵画のとらえ方について西田さんは「イタリア人は新しい表現や力強いものに敏感に反応し、多少技術が未熟であっても評価する。日本人は技術の高さや丁寧で細やかな仕上げに感心し、小さいものやはかないもの、哀れさを持ったものに心の琴線を打たれるように感じる」と話す。今後もイタリアを拠点としながら、日本でも定期的に個展を予定する。

 開場時間は9時30分~18時。入場料は、一般=370円、大学生・65歳以上=290円、高校生以下無料。3月19日まで。

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