木地・漆作家・山田真子さんが初の個展-ろくろびきの作品など展示

漆を使った山田さんのアクセサリー作品

漆を使った山田さんのアクセサリー作品

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 石川県山中温泉在住の木地・漆作家、山田真子さんの初個展「つける」が10月14日より、アートスペース「pARa:siTe(パラ:サイト)」(金沢市松寺町子 G-WING’S内、TEL 076-238-0788)で開催されている。

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 山田さんは、ろくろびきの木地を特徴とする山中漆器の産地・山中温泉に生まれ、国立高岡短期大学工芸科を卒業後、伝統工芸士の佐竹一夫さんに師事。2002年に石川県山中挽物轆轤(ひきものろくろ)技術研修所を卒業し、2005年に独立した。ろくろびきによる木地作りから漆塗り、装飾までのすべての過程を一人で行っている。

 個展は、同展と11月13日より開催される「つかう」展の2部構成。「つける」展はアクセサリー、「つかう」展は普段使いの器を展示する。隣接するG-WING’Sギャラリーで行われる展覧会に組み合わせたテーマ設定で、同ギャラリーでは、「つける」展と同時期にモンゴルのカシミヤヤギやラクダ、ヤクの原毛から作られたセーターを展示し、「つかう」展の開催日より金沢市在住の家具作家、尾田伊生さんの家具展を行う。

 「つける」展では、ブローチやペンダントなどとして利用できる新作約30種類を発表。「山中漆器を意識せずに好きなやり方で仕上げている」(山田さん)という言葉通り、色漆や金箔、卵殻などを使ったアクセサリーは、漆器の装飾技法を施しながらも新しい素材感を生み出している。

 「つかう」展では、酒器や皿など約10種類を発表予定。乾燥段階で生じる木地の反りや変形をそのまま生かした作品も含まれる。「木地が変形した作品は、失敗作がきっかけとなって制作を始めた。それまでは木を土台としてしか考えていなかったが、同じ木でも一つひとつに性格があることが分かり、木の面白さを生かしたいと思った」(山田さん)。

 営業時間は10時~17時。「つける」展は11月10日まで(11月1日~3日休業)。「つかう」展は12月13日まで(11月30日休業)。

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