石川県内の市民発電所と木質バイオマスを活用した温浴施設を見学する「市民発電所見学バスツアー」が9月23日に開催された。
2015年の「国連持続可能な開発サミット」で世界は2030年までに達成する共通目標「持続可能な開発目標SDGs」を採択した。ツアー共催の国連大学サステイナビリティ高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティングユニット(OUIK)が設立10周年を迎え、地域の人たちと共に新しく、普遍的な地域の価値を作り出すためのイベントとして企画。17項目の国際目標にある「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」を地域に発信することを目的に開催された。
主催のNPO市民環境プロジェクトと金沢市民発電所(二口町)では、母体の市民環境プロジェクトと一緒に市民出資による風力や太陽光の発電所を建設。同所が運営に携わっている施設をツアーコースに選定し、公衆浴場「ぽかぽか御経塚の湯」(野々市市御経塚)、市民太陽光発電所「かほく市民発電所」(かほく市中沼)、市民風力発電所「のとりん」(輪島市門前町)を訪問。総持寺祖院(輪島市門前町)では昼食に精進料理を食べた後、院内見学を行った。
一般の人が普段目にすることのないコースを巡り、参加者からは「発電所の中を初めて見学できてよかった」「風車を間近に見られた。大変なところに造ったと感じた」「各訪問先での担当者の話に感動した、また参加したい」などの感想が寄せられたという。
同所代表の永原伸一郎さんは「『今回以上の会費を払ってでも参加したい』という声を頂き、うれしく感じた。ツアーへの意見もいくつか頂いたので、また機会をみてツアーを実施できれば」と話す。