金沢の湯涌温泉観光協会は7月17日、ユズを使ったジェラートとソルベ「氷室氷菓(ひむろひょうか)」の販売を始めた。
湯涌温泉が来年開湯1300年を迎えるのを記念して、同協会とジェラート製造のマルガー(能登町)が共同開発した新しい特産品。
湯涌では、冬の間に降った雪を氷室に貯蔵し、夏に将軍家に献上する習わしが受け継がれている。6月30日の氷室開きの日には、取り出した氷に甘味料をかけて観光客などに振る舞っており、これにちなんで現代版の氷のデザートを作ろうと、同社社長でジェラート職人として知られる柴野大造さんに協力を依頼したという。
商品は「柚子(ゆず)味のソルベ」「柚子とバジルと林檎(りんご)味のソルベ」(以上300円)、「柚子とホワイトチョコレートのジェラート」(350円)の3種類で、いずれも湯涌産のユズを使う。パッケージには、湯涌温泉とゆかりの深い画家・詩人の竹久夢二の千代紙「蔓草(つるくさ)」をあしらった。
17日の「湯涌ぼんぼり祭り」点灯式から販売を始めたところ、「さっぱりしていておいしい」「ユズの香りがいい」と評判がよく、売り上げは好調だという。
同協会事務局長の中村均さんは「温泉街の旅館や商店、総湯などでの限定販売なので、ぜひ湯涌にお越しいただいて味わってもらえれば」と呼び掛ける。