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金沢で若手陶芸家の作品展-漂着した古木思わせる作風を特徴に

作品の横で笑顔を見せる中嶋さん

作品の横で笑顔を見せる中嶋さん

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 金沢の昆布・海産物店「しら井 金沢店」(金沢市東山3、TEL 076-251-4652)で現在、同市在住の陶芸家・中嶋寿子さん(25)の陶展「旅の舟」が開催され、古木や貝殻を思わせる独特の作風が訪れる人の目を引いている。

開催中の中嶋寿子陶展「旅の舟」会場全景

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 1931(昭和6)年、七尾市で創業した同店。開店7年目を迎えた金沢店ではこれまでに漆芸展や落語会も開いており、今回は陶展のために休憩所を開放した。

 中嶋さんは神奈川県藤沢市出身。金沢卯辰山工芸工房(卯辰町)を卒業し、現在も金沢市で作陶活動を続けている。以前は手びねりで粘土を成型していたが、「道端に落ちている石ころや海岸に流れ着いた漂流物のような自然物に近い風に作りたい」と、石こうの型の内側に粘土を張りつけて焼く手法を採り入れた。

 今回出展したのは、古木で作られた舟を思わせる「旅の舟」。あたかも朽ちて海岸に流れ着いたかのような風情で、中嶋さんから話を聞いて初めて陶芸作品だと知った来場者は「木じゃないの」と驚きの声を上げていた。

 このほか、舟の上から見える景色を想像させる「道しるべ」3作、「風の巣」「波溜(だま)り」なども並べる。

 中嶋さんは「引っ越しをしたり、製作場所が変わったりと変化があり、新たな船出という意味を込めた。見てくれる人が自分の中で物語を作ってほしい」と話す。

 営業時間は9時30分~18時。火曜定休。観覧無料。6月25日まで。

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