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視覚以外で楽しむ「目隠しのお茶会」、金沢の茶室で開催へ

「闇闇茶会」のイメージ画像

「闇闇茶会」のイメージ画像

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 金沢21世紀美術館に併設する茶室「松涛庵(しょうとうあん)」(金沢市広坂)で3月24日・25日、視覚以外で楽しむ「闇闇(あんあん)茶会」が開催される。

「闇闇茶会」の会場となる松涛庵

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 「茶の作法を知らない人にも、自由で創造的な茶の世界を楽しんでもらいたい」と、「おもてなし仕掛け人」として企業などにコミュニケーション術のノウハウをコーチングする金沢在住の、くまくらたみえさんが企画した同イベント。視覚障害者の木下路徳さんと、茶道遠州流の習い手である坂井宗民さんが協力する。

 「目で見て楽しむことが当然だと思われる『茶会』の常識をあえて壊すことで、花や掛け軸、菓子、器の形や光沢などを視覚以外の感覚で楽しむとしたら…この身で体験してみたいと思った」と話す、くまくらさん。目隠しをするという条件を目の不自由な人への特別な配慮として捉えず、誰にでも適応できる行為として、見える人も見えない人も皆が楽しめるイベントを目指す。

 各日とも1日5席(各席の定員20人)を設け、参加者は待合室でアイマスクを付けスタッフの誘導で茶室へ案内される。茶菓子として、洋菓子店「ラ・ナチュール」(野々市市)と和菓子店「美福」(金沢市旭町)のオリジナル菓子を用意する。

 木下さんは「私たち視覚障害者にとって視覚以外の感覚を使うことは、あまりにも日常的。参加者には普段気付かない視覚以外の感覚を楽しんでほしい。さらに、視覚障害者に対するネガティブな印象を少しでも払拭(ふっしょく)できたら。かわいそうでもなく、何もできない存在ではないことを、これを機に理解してもらえれば」と話す。

 くまくらさんは「花の匂い、湯が注がれる音、お茶の味など、数え切れないくらいのドラマが、これまで味わったことのない空間へ招いてくれるはず。作法や正座など強要するものは一切ないので、ぜひ、一期一会を楽しんでほしい」と来場を呼び掛ける。

 開催時間は両日10時~14時(1回の所要時間は45分。各席の開始は10時15分・11時・11時45分・12時30分・13時15分)。参加費は1,000円(同額の前売り券で席を予約できる)。問い合わせは、くまくらさん(TEL 090-5689-8328)まで。

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