食品等の研究開発を行っている日本海藻食品研究所(金沢市本江町)が10月31日、豆腐と豆乳を主原料とした新感覚の豆腐の技術開発に成功したと発表した。
日本海藻食品研究所は、「豆腐を製造する際に大量に廃棄処分されるおからをはじめ、市場で敬遠される規格外の食材を活用する」(白石良藏会長)との方針の下、「溶けにくいソフトクリーム」「うなぎの蒲(かば)焼きもどき」など、独創的な食品の技術開発を行っている。
今回開発に成功した豆腐は、通常は廃棄される型崩れした豆腐と豆乳に、バターを加えたもの。通常、バターは豆乳と分離して表面に浮き上がってくるが、独自の方法により均一に滑らかな状態を実現した。見た目は通常の豆腐と変わらないが、食感はクリーミーで、チーズに似た風味がする。
同社の白石会長は、「そのままでもおいしいが、塩辛をのせて酒のさかなにしたり、フルーツやシロップを合わせてデザート風にしたり、コクがあるドレッシングとして使ったりと、何にでもアレンジできる」と胸を張る。
同社では今後、全国の豆腐製造業者や食品製造業者を対象に技術提供を行うほか、直営の店舗ヘルシーラボで「美美奴(ビビッド)」という商品名で販売する予定。
ヘルシーラボの営業時間は、平日9時~17時30分、土曜・日曜11時~16時。