
1908年創業の老舗食器ブランド・ニッコー株式会社(本社:石川県白山市、代表取締役社長:三谷明子)は、企業の福利厚生向けサービスとして、リサイクル肥料「BONEARTH(R)(ボナース)」を活用した「田んぼのオーナー制度」のテスト運用を、2025年度より関係会社を対象に開始いたしました。
この制度は、自社の食器から生まれたリサイクル肥料BONEARTH(R)を用いた取り組みであり、当社が目指すサーキュラーエコノミーの実現に向けた施策のひとつです。
「田んぼのオーナー制度」は、社員は田植えや稲刈りなどの農作業体験にも参加でき、地域の自然や人とふれあいながら、農業の現場を身近に感じることができます。
収穫されたお米は、福利厚生として社員やその家族に配布できるほか、会社ロゴ入りのオリジナルパッケージでノベルティや記念品としても活用可能です。社内イベントやPRツールとしても活用でき、企業のサステナビリティ推進やエンゲージメントの向上に寄与します。
こうした取り組みは、企業の価値向上だけでなく、農業の持続可能性にもつながっていくと考えます。
近年、コメの消費減少や作り手の高齢化に加え、天候不順や担い手不足によって収穫量が不安定となり、2024年には一部地域でコメ不足が報じられるなど、農業を取り巻く課題が顕在化しています。企業が地域の田んぼの“オーナー”となって米づくりを支援する本制度は、収穫量にかかわらず一定額を支払う仕組みのため、単なる「購入」ではなく、安定的な農家支援としても意義のある取り組みです。
本年度は、制度設計や運用フローの検証を目的とし、ニッコーの関係会社である三谷産業株式会社にてテスト導入。得られた知見をもとに、2026年度からは社外企業向けの本格展開を予定しています。

捨てられる食器から生まれた肥料「BONEARTH(R)」

石川県の鳥越地域で育てられるお米

減農薬・減化成肥料栽培「コシヒカリ」
BONEARTH(R)を使用した農薬や化学肥料の使用を抑えた栽培
サステナブル肥料で減農薬・減化成肥料によるお米作り
農業体験を通じた地域・自然・社員同士とのつながり創出
田植えや稲刈りなどの体験を通して、地域との交流や社員間の交流のきっかけに
オリジナルパッケージ化による多用途展開
福利厚生・ノベルティ・周年記念品などへの活用が可能
サステナビリティ・SDGs活動として社内外へ発信可能
企業の取り組みとして発信しやすく、共感や話題性の喚起にもつながります

今年5月上旬には、三谷産業およびニッコーの社員がBONEARTH(R)を使用した田んぼ「ボナース田」での田植え体験に参加しました。
「小学生以来、何十年ぶりの田植え」と話す社員も多く、慣れない足もとに苦戦しながらも、笑顔のあふれる時間となりました。
作業を通じて普段は交流の少ない社員同士や企業間で自然なコミュニケーションが生まれ、「童心に帰れた」「人となりが見える貴重な時間だった」といった感想も寄せられました。
秋には稲刈り体験も予定しており、季節を通じた継続的な関わりと気づきが得られる取り組みとなっています。
参加企業:三谷産業株式会社
今回のテスト運用には、石川県金沢市に本社を置き、多角的な事業を展開する三谷産業株式会社(
https://www.mitani.co.jp/)にご参加いただきました。
情報システム、樹脂・エレクトロニクス、化学品、空調設備、住宅設備機器、エネルギー関連など、さまざまな事業領域を展開する同社もサステナビリティを重視しており、本制度の趣旨にご賛同いただきました。


オーナー制度は、企業の福利厚生やSDGs推進に貢献するだけでなく、たとえ収穫量が少なくても農業そのものを支えるという大きな意義があります。
多くの地元企業の皆さまにご参加いただき、農業・環境・企業が互いに支え合う新しいコミュニティとして、この取り組みを育てていきたいと考えています。
2026年度より、社外企業向けの正式受付を開始予定です。関心をお持ちの企業様には、資料提供や個別相談などの機会をご案内しております。
お問い合わせ
「BONEARTH
(R)」は、ニッコーが開発した捨てられる食器から生まれた肥料です。ボーンチャイナ製食器に含まれるリン酸三カルシウムを再資源化し、肥料として活用することで、廃棄物の削減と資源の循環を実現しています。
この肥料は、水に溶けにくく河川への流出が少ないため、環境への負荷を軽減しながら、肥沃な土壌を形成する効果があります。
肥料登録番号:生第107121号(農林水産省)
2022年度グッドデザイン賞受賞

1908年(明治41年)に創業した陶磁器ブランド。ホテルやレストランなど高品質や耐久性を求められるプロフェッショナルな方々に、長きにわたりご愛用いただいています。石川県の自社工場で、原料から最終製品まで一貫生産を行い、次の100年も持続可能なものづくりを続けるため、リニア型の大量生産から、資源を循環させ廃棄物を削減するサーキュラー型のビジネスモデルへの転換を目指しています。

コーポレートサイト:
https://www.nikko-company.co.jp/
ニッコーのサスティナビリティ:
https://www.nikko-company.co.jp/sdgs/
ボナース研究室(note):
https://note.com/bonearth