彫刻で「日常の中の非日常」表現-金沢のギャラリーで新保裕さん個展

金沢アートグミで開催されている「新保裕 彫刻展―ヒト型 語リ」

金沢アートグミで開催されている「新保裕 彫刻展―ヒト型 語リ」

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 金沢アートグミギャラリー(金沢市青草町、TEL 076-225-7780)で現在、「新保裕 彫刻展-ヒト型 語リ」が開催されている。

新保裕さんの作品

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 金沢市出身の新保裕さんは、金沢美術工芸大学彫刻専攻の在学中から演劇にも興味を持ち、卒業後は東京の劇団で役者として活動した。その後、彫刻家として金沢を拠点に個展を行うほか、木と合成樹脂を素材とした作品を「suisei+art」にて発表し県内外でワークショップも開催する。昨年には依頼者の「人生の物語」を聞き取り、そのキーワードから「床の間」における個人的なモニュメントを制作する「トコノマニュメント研究室」を始動した。

 演劇の舞台から彫刻制作に戻ってからも「日常の中の非日常」である演劇空間を思い描き、「ヒト型」のイメージを紡ぎ続ける新保さん。「ヒト型は、私の妄想の物語のシーンの役者」と位置付ける。さらに「それは導入口に登場したり、ラストシーンに出てきたりするかもしれない。完結したシナリオはなく、ぼんやりとしたストーリーの中に主人公は存在する。観客が作品を通してシナリオを作っていただけたら、その時に初めて物語が完結する」と作品を解説する。

 会場には円形状に約20点の作品を置き、新保さんが各作品のコンセプトをまとめた冊子を手に、観客が自分なりの物語を作れるような仕組みを施している。作品の一つ「A Doctor」は、戦場で不治の病に侵された戦士たちを救うため黄泉(よみ)の国から派遣された医師を表現、左手は注射器、体液は無敵の治療薬として病を治す設定になっている。

 同ギャラリースタッフは「一見、無垢(むく)な表情をしているのに、よく見ると残酷な悪魔のようにも見える作品。すべては新保さん脳の中に潜んでいる異色なものが表現されている。来場者がストーリーを考えながら楽しんでほしい」と話す。

 開場時間は10時~18時。水曜休館。3月14日まで。

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