金沢の観光名所として知られる長町武家屋敷跡の老舗九谷焼店内で営業する料理店「おいしいいっぷく鏑木(かぶらき)」(金沢市長町、TEL 076-221-6666)が1月から提供している新メニューが、地元客や観光客の人気を集めている。
同店は、加賀野菜など地元の食材を使い、九谷焼の器で郷土料理を中心としたメニューを提供する料理店。
新メニューの一つは四川料理の「スワンラーメン(酸辛麺)」。金沢市内の有名ホテルの中華料理店で30年間近く腕を振るってきた橋本和弘さんが、しょうゆベースのスープに自家製の香り高いラー油と酢を加え、ホテルの味を再現した。「辛さの中にもやみつきになるうま味があるが、一気にスープを飲むとむせますよ(笑)」と橋本さん。ホテル時代からのファンも多いという。昼は香の物とデザートが付き1,200円、夜は単品で800円。
もう一品は韓国の家庭料理で、干ダラから作るスープ「プゴク」。同店では韓国から干ダラを直接取り寄せ、和食担当の門野由枝さんが「加賀れんこん」「金沢一本太ねぎ」「せり」などの季節の加賀野菜や生ふを加えて和風に仕上げている。塩分控えめのすっきりした味わいで、「二日酔いの解消のほか、お肌にも良いので女性に好評」(門野さん)だという。昼は玄米おにぎりとイカの塩辛とのセットで1,000円、夜は単品で700円。鍋風のアレンジもできる。
2品はいずれも以前から常連客らの要望があれば出していた裏メニュー。味はもちろん、九谷焼の器に盛って出される異国の料理は意外性があり、評判を呼んでいる。
営業時間は昼11時30分~15時、夜18時~22時。