ギャラリー点(金沢市入江、TEL076-292-2140)で現在、県内外で活躍する若手作家37人による作品展「carre2009」が開催されている。
「carre(キャレ)」とはフランス語で「正方形・平方」の意。同展では、金沢美術工芸大学の学生や卒業生を中心に金沢や東京、宮崎、富山、愛知などで活躍する20~30代の若手作家が、一辺15センチ・25センチ・40センチの大小さまざまな正方形のサイズで制作した作品約150点を展示。油絵以外にも彫刻、陶芸、金工など各作家が専門とする分野の作品が数多く並び、来場者の目を楽しませている。
普段は、大規模なパネルや彫刻などの立体的な作品を中心に制作活動を行う作家も、正方形という形と大きさの制約の下、自身の世界を表現した。作品解説用の冊子も学生2人が制作したといい、各作家の特徴を分かりやすく解説している。
同ギャラリーの金田みやびさんが「将来が期待される若い作家たちの魅力を引き出すとともに、生活空間に気軽に取り込めるアートの面白さを提案したい」と同展を企画した。昨年に続き2回目。参加アーティストは昨年の18人から「ほぼ倍増した」という。
作品は10,000円~15,000円で販売も行う。「あえて価格を設定することで『売り物としての作品を作る意識を持つ』ことを考えた。学校の授業と違った観点で作品を制作してほしい」と金田さん。また、「小さいサイズの作品は、場所を選ばず住空間に気軽にアートを取り入れることができるのでは。『ギャラリーで見るだけのアート』から『住空間で身近に楽しむアート』として紹介したい」とも。
作品のサイズを、あえてインチではなくセンチで表現したのも、来場者に身近に感じてもらうためという金田さん。「今後も若いアーティストの支援として、この作品展を続けていきたい」と話す。
開催時間は12時~19時(最終日は17時まで)。木曜休館。今月20日まで。