キャリア教育誌を無料配布-金沢の起業家がビジネスコンテストで入賞

プレゼンテーションする中山貴之さん

プレゼンテーションする中山貴之さん

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 全国的ビジネスプランのコンテスト「横浜ビジネスグランプリ2009」のファイナルステージが2月にパシフィコ横浜で開かれ、「オーディエンス賞」に金沢の起業家・中山貴之さんが運営する盤水社(金沢市彦三町1)の「学校配布型キャリア教育支援マガジン『さくらノート』」が選ばれた。

会場で観客の投票を受ける中山さん。右から2番目。

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 同コンテストは、横浜企業経営支援財団(横浜市中区)が、横浜をベンチャー支援の中心都市とすることを目的として実施するもので、「オーディエンス賞」はプレゼンテーションを見た観客の投票により最も人気のあったビジネスプランが選ばれる。

 開催10回目となる今回の応募には、国内外から321件がエントリー。1・2次選考を経てセミファイナルを通過した7件から各賞が選出され、表彰式では中田横浜市長からの激励を受けた。

 地元石川の企業で頑張る職業人を取材したキャリア教育誌を、中学・高校に無料配布するという中山さんのビジネスプランは、公共性と地域性が高い事業だとして、セミファイナルの時点から審査員の間で高い評価を受けていた。

 同イベントは、先輩起業家である審査員との事業マッチングも兼ねており、ファイナルステージの場で主婦市場のマーケティング調査が専門の審査員から、共同研究の申し出などもあったという。

 同社は2007年10月に石川県産業創出支援機構が開催した「革新的ベンチャービジネスプランコンテストいしかわ」で優秀起業家賞を受賞したが、今回の受賞で、広く全国展開が可能なビジネスモデルとして認識されたといい、不景気による「派遣切り」や、若者の「希望格差社会」が社会問題となっている中、同ビジネスは「個性を磨き、かっこいい大人になるための自分発見マガジン」(中山さん)として、新たな職業観の形成につながると関係者の期待を集めている。

 同社は、同月17日にも経済産業省からその取り組みが認められ、地域で社会的課題を解決するビジネスを認定する「日本を代表するソーシャルビジネス55選」にも選ばれており、中山さんはこれを機に「新たな事業展開への足掛かりをつくりたい」と意気込む。

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