「大正時代への時間旅行」をテーマにした喫茶店「大正浪漫(ロマン)喫茶 金魚庵」(金沢市東山1、TEL 076-256-564)が9月9日、オープンした。
金沢駅近くでアンティークや剥製などを扱う雑貨店「シュレディンガーの猫」(金沢市本町1)の2号店。ハリーポッターのような世界観から一転、新店は「大正時代をリアルに感じてもらえる店にしたい」と骨董(こっとう)品を集めるところから始めた。町家を改装した建物に赤いじゅうたんを敷き詰め、照明器具やソファ、雑貨類に至るまで、大正ロマンをほうふつとさせる内装に仕上げた。店の奥には撮影スポットを設け、客が楽しめるような工夫も施す。
大正時代にタイムスリップした気分になるようにと、「ライスカレー」(1,320円)は当時のレシピを再現。さらさらと軽い口当たりで、日本に入ってきたばかりの初期の洋食がどのようなものだったのかを、味わうことで体感してもらう。ドリンクにも趣向を凝らし、大正時代に出回っていたといわれる「サントス種」を仕入れ、「大正コーヒー」(500円)として提供する。当時は鍋でコーヒー豆を煮出していたことから、大正様式のいれ方もオーダーできるようにした(550円)。スイーツも、カラフルなフルーツポンチや、ようかんをカステラで挟んだ「シベリア」など、イメージに合うメニューをそろえた。
女将(おかみ)の土屋美幸さんは「茶屋街の騒がしさを離れて、落ち着いた居心地の良い空間を楽しんでもらえたら」と話す。
営業時間は11時~17時。火曜・水曜定休。