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金沢21美で歴史と現代アートを融合した「甲冑」展 スニーカー製の甲冑も

全国の歴史博物館と初コラボした展覧会

全国の歴史博物館と初コラボした展覧会

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 甲冑(かっちゅう)をテーマにした展覧会「甲冑の解剖術-意匠とエンジニアリングの美学-」が現在、金沢21世紀美術館(金沢市広坂1)で開催されている。

【VRで読む】金沢21世紀美術館で始まった「甲冑の解剖術」展

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 武将が戦いで身を守るだけではなく、権力や美意識の象徴でもあった甲冑。展覧会では、石川県立歴史博物館や井伊美術館、大阪城天守閣など全国の歴史博物館などと初のコラボレーションを行い、戦国時代の甲冑と若手クリエーターの現代的な甲冑を同時に鑑賞できるようにした。

 展示品の一つで、スタイリストの三田真一さんがスニーカーのパーツをひもで組み上げて作った甲冑は女神を思わせるいでたちで、現代人の心を表現しているという。足を守り、デザインや機能などに注目が集まるスニーカーを「現代の甲冑」とうたう3Dプリントの作品は、ファッションブランド「HATRA(ハトラ)」とフットウエアブランド「MAGARIMONO(マガリモノ)」がコラボレーションした。

 円形の展示室14では、ケース内の高い位置で鑑賞者と正対する形での展示が多かった甲冑を床と同じ高さに置き、四方をガラスで囲って展示。背中側や頭頂部などさまざまな角度から見てもらう。細部にまで精巧な技術が施されている様子を知ることができるという。館長の長谷川祐子さんは「照度など保全を守りながら、いかに現代の感覚に近づけた展示ができるかにこだわった」と説明する。空間デザインは現代アーティストのナイル・ケティングさんが担当した。

 展示室6では武将が親しんでいた謡や茶道、化粧などを現代のセレクトショップになぞらえて展示するなど、現代人に甲冑を通しての歴史の再提示を狙う。

 開館時間は10時~18時(金曜・土曜は20時まで)。月曜休館。当日観覧券の価格は、一般=750円、大学生=520円、小中高生=260円、65歳以上=600円。7月10日まで。

後援申請20141009
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