旬の食材を感性豊かにアレンジした料理を提供する「酒と食遊人 みなと」(金沢市柿木畠2、TEL 076-208-3305)が4月20日、金沢21世紀美術館から徒歩2分の場所にオープンした。
【VRで読む】21美近くにオープンした「酒と食遊人 みなと」 日本酒とのペアリング料理を提案
店主の西山幸宏さんは、北陸の新鮮な魚介を扱う地元の居酒屋での15年の板前経験を生かし独立。新型コロナにより1年以上長引いた準備期間を「これからの居酒屋の在り方」を考える時間に充て、店づくりにじっくり取り組んだという。西山さんによると「その土地の旬の食材を、おいしいお酒と共に最高の状態で提供するのが居酒屋の使命」だと、料理と日本酒を「ペアリング」という形で提案。「清酒 手取川」の醸造元、吉田酒造店(白山市安吉町)7代の吉田泰之さんと共同でメニューを開発した。食材や調理方法の違いのほか、口に含む際の温度でも味わいが変化する奥深さを体感することで、今まで飲まなかった人たちが日本酒のおいしさに目覚めるきっかけにもしてもらいたいという。
ホタルイカと高糖度トマト、フレッシュチーズ、黄金柑(かん)というジューシーな国産ミカンを使ったマリネ(800円)には、ワインのように楽しんでほしいと若い世代向けにラインアップされた「u yoshidagura」シリーズの季節限定酒、山廃純米無ろ過生原酒を選び、フレッシュな酸味を互いに引き立てる組み合わせにした。そのほか、梅貝の造りや山菜の天ぷら、牛肉のみそ漬けといったメニューが並び、それぞれに合う銘柄を紹介。料理ごとに何種類も飲めるよう、グラス(600円)でも提供する。
西山さんは「日本酒といってもそれぞれに豊かな個性があり、料理と合わせることでうまみが何倍にも増し、相乗効果が生まれる。いつ来店されても、その季節で一番おいしい料理と日本酒の組み合わせを紹介し、ペアリングの醍醐味(だいごみ)である味わいの余韻を気軽に楽しんでいただけるような店にしたい」と話す。
営業時間は17時30分~23時。