金沢の伝統文化・郷土料理を体験できる施設「IN KANAZAWA HOUSE」(金沢市芳斉1)で11月8日、趣膳食彩「展覧会の絵」が開催された。
【VRで読む】IN KANAZAWA HOUSEで開催された趣膳食彩「展覧会の絵」
「趣膳食彩」は「金沢21世紀工芸祭」のコンテンツの一つとして、市内の各所にて10月14日からおよそ1カ月半にわたって開催されているもの。「つくる」をなりわいとしている料理人と工芸作家がコラボレーションし、その日その場にいるすべての人が食と工芸の素晴らしさを五感で味わうことができるという。
美術館を回廊しながら一つ一つの絵を見るかのように、一皿一皿の料理を絵画鑑賞の感覚で楽しむ同プログラム。元染物店だった町屋空間で、フランス料理店シェフの田川真澄さんの視覚と味覚に働き掛ける新感覚フレンチが、ガラス作家・保木詩衣吏さんの皿と器に盛り付けられ、金沢の秋の一コマがメニューの一つ一つに表現された。
この日提供された料理は、秋トリュフのカヌレをはじめとするアミューズ4品、今月解禁となった香箱ガニや能登七面鳥を使ったアントレ2品、メインには若狭甘鯛を使用した魚料理と紀州鴨を使った肉料理、デザートを提供。それぞれの料理に合うワインや日本酒もペアリングされた。
会場2階には、保木さんのガラス作品を展示。ゆっくりと作品に触れてもらえるよう、会場をギャラリーとして設えた。
ディレクターの高畠恵さんは「このイベントのために作られたガラスの器に料理が盛られ、メニューが完成された。その場にいた人すべてにたっぷりと秋を感じていただくことができたのでは」と話す。
22日にも開催予定。19時開演。料金は2万1,000円。定員は10人。予約はホームページで受け付ける。