金沢21世紀美術館(金沢市広坂、TEL 076-220-2800)で夏休み期間の8月、親子向けに2つのダンスプログラム公演が行われる。
プログラムは、海外で活躍するダンサーで振付家の伊藤郁女(かおり)さんが彫刻家の父と共演する「私は言葉を信じないので踊る」(8月4日、5日)と、イギリスを代表する世界的振付家のアクラム・カーンさんによるアクラム・カーン カンパニー「Chotto Desh/チョット・デッシュ」(8月18日)。
「私は言葉を信じないので踊る」は、10代で単身海外に渡り名だたる振付家にダンサーとして認められた伊藤さんが、父で彫刻家の博史さんとのユニークな関係をつづった話題作。これまで40を超える都市で100回以上上演された。日本初公開で、埼玉、愛知に次ぐ公演。父と娘が対話をするようなダンスが見どころで、言葉だけで言い表せない家族の肖像を生真面目かつユーモラスに描く。
「チョット・デッシュ」は、ロンドン五輪開会式の振り付けやコンテンポラリーダンスでも有名なアクラム・カーンさんによる作品で、バングラデシュとイギリスの2つの文化を背景に持つ少年がダンサーを夢見て旅をする物語。自身もバングラデシュ系移民としてイギリスに生きるカーンさんが多文化社会への考察から描いた自伝的な内容で、「チョット・デッシュ」はベンガル語で「小さな祖国」を意味する。世界各地で300回以上上演された。同館の担当学芸員は「五感を全て開いて、ダンサーの身体が発するエネルギー、会場に充満する光、音、空気感をシャワーのように浴びてもらいたい」と話す。
伊藤郁女「私は言葉を信じないので踊る」の公演日時は、4日=19時開演、5日=14時開演。料金は、一般=3,000円、大学生以下=1,500円、一般ペア=5,500円。アラカム・カーン カンパニー「Chotto Desh/チョット・デッシュ」の公演日時は、18日=15時開演。料金は、大人=3,000円、子ども=1,500円、親子=4,000円。共に対象年齢は小学生以上。