金沢市の観光地・寺町地区の4寺院で12月2日・3日、「金沢寺町寺院群非公開文化財特別公開」が開催される。
同イベントは今回が初開催。主催する北陸朝日放送の宝田郁恵さんは開催について、「寺社に保管され、普段は一般公開されていない文化財を多くの方にご覧いただくことで、貴重な文化財としての価値をご理解いただき、保存の重要性に対する理解を広めていければ」と話す。
寺町地区は金沢市の中心部近くにあり、70近くの寺院が集中して立ち並ぶことから寺町寺院群とも呼ばれている。参加するのは宗派を越えて地域の活性化に取り組む「寺町台寺活協議会」のメンバーで、曹洞(そうとう)宗「長久寺」(寺町5)、天台真盛宗「西方寺」(同)、法華宗「承証寺」(同)、日蓮(にちれん)宗「妙法寺」(寺町4)の4寺院。
「長久寺」では江戸時代初期に長谷川派が描いた達磨(だるま)図「赤衣達磨図」など、「西方寺」では平安時代後期に白山を開いた泰澄大師が作ったといわれる「木造十一面観音立像」など、「承証寺」では3つの欄間彫刻「双龍彫刻欄間」「松・梅彫刻欄間」など、「妙法寺」では前田利家より拝領されたと伝わる「七条袈裟」などを特別公開する。
宝田さんは「これまで紹介されたことのない、新しい金沢の魅力を県内外に発信していきたい。貴重な文化財の拝観をぜひ、お楽しみいただければ」と呼び掛ける。
開催時間は13時~16時。拝観料=1,000円(4寺院通し券、高校生以下無料)。問い合わせは北陸朝日放送非公開文化財事務局(076-269-8818)まで。