金沢市中心部の商業施設「香林坊大和アトリオ」(金沢市香林坊1)1階にパン店「マリアージュ ドゥ ファリーヌ金沢店」(TEL 076-255-3219)がオープンして1カ月がたった。
【パノラマVR】香林坊アトリオにオープンした「マリアージュ ドゥ ファリーヌ金沢店」
同店はパティシエの辻口博啓さんがオーナーを務めるブランジェリーで、東京都世田谷区に2005年に1店舗目をオープンし、現在は三重県に移転し営業している。今回、辻口さんの地元でもある石川県で2店舗目を開いた。
店内は円状に広がるオープンキッチンと並行に設けた売り場で、客を包み込む一体感をイメージ。18席のイートインスペースも設ける。売り場には1号店と同じく、「フローリストこもの花苑」(三重県)の佐々木直喜さんがアレンジした木を飾り、ぬくもりある店内を演出する。
スタッフには辻口さんが学校長を務める「スーパースイーツ製菓専門学校」(南町)の教師や卒業生、在校生も多く、実習の場や卒業生の雇用創出も担う。製造と販売の担当者を分けず、スタッフ全員で行うことで、来店客の生の声を聞くことを重視しているという。
店名の「マリアージュ ドゥ ファリーヌ」には「粉の結婚」という意味があり、国内産の小麦のみを配合したオリジナルの小麦粉で作るのが特長。金沢店ではさらに「金沢大地」(八田町)から仕入れた有機小麦を石臼でひき、全粒粉にして小麦粉に配合する。地産地消にこだわり、能登大納言や能登塩、加賀野菜の金時草や五郎島金時など県内産の旬の食材をふんだんに使う。
店内に並ぶパンの中でも多いのは、食パン「上食」(1斤300円)やフランスパン「バケットトラディション」(1本280円)、「国産小麦のクロワッサン」(210円)などオーソドックスな商品。統括責任者の中西智彦さんは「毎日食べていただけるパンを目指している。生地にこだわり、粉の甘みや小麦の味を楽しめるパンが特にお客さまに喜ばれていると感じる」と話す。
「辻口さんが地元に出店する覚悟が形になったお店。金沢の素材や小麦の甘み、深みを多くのお客さまに味わっていただくために、さらに努力し、成長していければ」と意気込む。
営業時間は7時30分~18時30分(土曜・日曜は8時~)。