金沢の金箔(きんぱく)総合メーカー「箔一」(金沢市森戸、TEL 076-240-0891)は10月25日から、「金箔打紙製法あぶらとり紙」誕生40周年記念プロジェクトを展開している。
同社は金箔製造の工程で使われる箔打ち紙を使い古した「ふるや紙」が肌に当てると皮脂を吸収することに着目し、1976(昭和51)年、金箔製造の製法を応用して日本で初めて「あぶらとり紙」を商品化した。以来、肌に優しく吸収力の高いあぶらとり紙を作り続けている。
誕生から40年を迎えた10月25日、あぶらとり紙ブームの先駆けとなった商品を現代的にアレンジした記念商品「あぶらとり紙 美人5冊セット」(1,620円)を発売。従来商品のデザインは女性日本画家・上村松園の作品を参考にしたものだったが、今回は加賀五彩で彩られた加賀友禅をまとった芸妓(げいこ)の姿をモチーフに、日本画家・山下和也さんが新しい美人画を描いた。
11月5日・6日には、金沢フォーラス(堀川新町)で展示会やサンプルの配布などの記念イベントを開催。展示会では、ふるや紙の歴史やあぶらとり紙のパッケージなどをディスプレーし、実際にあぶらとり紙を体験できるコーナーも設けた。サンプルの配布では、同館エントランスで着物姿の女性スタッフが当たりくじ付きのあぶらとり紙を訪れる人たちに手渡した。
同社の浅野達也社長は「金箔製造の工程から生まれたあぶらとり紙は、金沢らしいアイテムの一つ。品質にこだわって作り続けている当社のあぶらとり紙をこの機会に知っていただき、若い世代の皆さんにもぜひ使ってもらいたい」と呼び掛ける。