金沢の和菓子店「茶菓工房たろう 弥生本店」(金沢市弥生2、TEL 076-213-7233)は12月1日、クリスマスをモチーフにした和菓子のセット商品「サンタがたろうにやってきた」(750円)の販売を開始した。
同商品は、サンタクロースともみの木をモチーフにした上生菓子と、トナカイに見立てたチョコレート餡(あん)入りまんじゅうの3種セット。同社の村上太郎社長は「飾って見た目も楽しんでほしい。上生菓子はあえて練りきりのみのオーソドックスなものにした。古くから茶の湯で出されていた上生菓子を知り、親しんでもらうきっかけになれば」と販売の経緯を話す。
2005年創業で、金沢の和菓子店の中では新参の同店。チョコレート味のようかんやミルク餡のどら焼きなど、従来の和菓子では用いられなかった食材を取り入れ、新しい和菓子の楽しみ方を提案する。手頃なサイズ、スタイリッシュなパッケージ、用途に応じた買いやすい商品ラインアップが受け、今まで和菓子をあまり口にしなかった若い世代を中心に人気を得ている。
11月には、同店人気商品「たろうのようかん」(5種、各260円)にピーナツバター味を新発売。2週間で1000本以上売り上げるなど、好評を得ている。また、餡に卵黄を混ぜて蒸した黄身しぐれにキャラメルようかんをサンドした長さ約20センチの「よりみち小道」(480円、価格は全て税別)もラインアップに追加した。
「他の和菓子店と違い歴史がない分、伝統にとらわれず自分たちができることを考えた結果、現在の商品ラインアップとなった。和菓子を楽しむシーンや、どうすれば客が喜んでくれるかを意識して商品開発を行っている」と村上さんは話す。「たろうの和菓子をきっかけに、いろんな菓子店の和菓子を楽しんでほしい」とも。
クリスマス限定「サンタがたろうにやってきた」は、12月24日まで弥生本店で販売。鬼川店、百番街店は2日前までに予約が必要。