日本キヌカ(小松市白江町、TEL0761-22-8559)が米ぬかを主原料に開発した住宅用塗料「キヌカ」が、人間や環境への高い安全性を背景として、建設関係者や一般の消費者をはじめ、学校の授業で使うところが増えるなど、話題を集めている。
キヌカは米ぬかから抽出した油分を精製した自然塗料で、フローリングや家具などの表面を保護するとともに、ツヤが出て木目の美しさが際立つ。「赤ちゃんがなめても、肌に塗っても大丈夫」(同社)という安全性が評価を受け、昨年12月、「第4回エコプロダクツ大賞」推進協議会会長賞(優秀賞)を受賞したほか、バイヤーとユーザーの人気投票で選ばれるDIYホームセンターショーでも金賞を2年連続で受賞している。
雑誌「クロワッサン」でも他の自然塗料との比較記事が掲載され、読者からの問い合わせが「東急ハンズ」に相次ぎ、同店での取り扱いが決まったというエピソードも。現在、26の販売代理店と契約を結び、工務店や建築会社、ホームセンターなどで販売している。
学校では、技術の時間の木工の仕上げ用にキヌカをニス代わりに使う中学校が関東を中心に増えている。さらに、幼稚園や保育所向けの家具を、メーカーと共同で製作する取り組みも始まった。
同社では、米ぬかで床を磨くという古くからの生活の知恵やリサイクルの理念を元に開発した「キヌカ」を、今後、環境教育のツールとして学校での利用拡大をさらに図りたいと期待を寄せている。