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金沢城石川門で「金沢和傘」体験会-大学生が観光客に魅力PR

金沢和傘を紹介する学生ら

金沢和傘を紹介する学生ら

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 金沢大学と金沢美術工芸大学の学生有志9人でつくるグループ「KANAZA-和傘(かなざわがさ)」は9月10日、金沢城石川門と兼六園そばの茶屋「見城亭」(兼六町)で金沢和傘の「体験会」を開催し、観光客らに魅力をPRした。

色とりどりの金沢和傘を広げる学生たち

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 金沢和傘は、雪や雨の日が多い気候に耐えられるよう、中心部に4重に和紙を張った堅固な造りが特徴。内側の「かがり」部分に色とりどりの糸を使い、傘をさした人が楽しめる趣向も凝らしている。職人は現在、金沢市在住の松田弘さん一人になってしまったため、県内の表具師や木工芸作家らが2009年に「金沢和傘伝承研究会」を結成し、技術の継承に努めている。

 学生たちはこうした金沢和傘の現状を知り、情報発信と普及に協力しようと、観光地でのレンタルサービスを企画。その第一歩として、実現の可能性を探るため「体験会」を企画した。

 用意したのは、同研究会が1本あたり3カ月かけて仕上げた傘13本。この日の日中はあいにく雨にはならず、実際にさすことはできなかったが、観光客らは学生の勧めに従って朱色や紫色、水色などの和傘を開き、粋な雰囲気を味わいながら記念撮影していた。

 同グループメンバーの金沢美術工芸大学美術工芸学部デザイン科2年、金子翔哉さん(20)は「福岡県北九州市の実家にぼろぼろになった和傘があり、使えるものなら使いたいと思っていた。和傘は普通の傘とは違って、道具ではなく作品だと思う」と話し、代表の同、松井つぐみさん(20)は「繊細だが美しい。素晴らしい技術なので、ぜひ興味を持ってほしい」と呼び掛けた。

 同グループは今後も体験会を実施していきたい考えで、現在、市内の他の観光地と交渉しているという。

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