金沢で加賀友禅作家グループ展-生活小物など展示、新たな需要開拓へ

中島良二さん制作のタペストリー「百済観音」

中島良二さん制作のタペストリー「百済観音」

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 金沢のコーヒーハウス「さんさんごご」(金沢市木越町、TEL 076-238-1377)のギャラリースペースで現在、加賀友禅作家のグループ「加賀友禅懇話会」による作品展「Cafe de 友禅展」が開催されている。

伝統工芸士・中島良二さんによる糊置きの実演

 加賀友禅作家23人が所属する同グループは、「手仕事のまち金沢」の一端を担う職人たちが着物へのこだわりを持ち続けながらも、現代人のニーズに応じた新たな需要を開拓するため、生活に密着した小物商品の開発も行っている。

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 同展では、10人の作家が制作した名刺入れ、卓布、手ぬぐい、コースター、Tシャツ、ランチョンマット、のれん、タペストリーなど約80点の作品が並び、加賀友禅の華やかな図柄や風合いが日常生活で使うグッズに彩りを添えている。

 会場では、伝統工芸士の中島良二さんが、彩色を施した際、染料がにじみでないようにする工程「糊(のり)置き」の実演を行い、来場者が緻密(ちみつ)な職人技に見入っている。仏をテーマにした作品を手がける中島さんは「自分にしかできない作品を作ろうと思った。思った通りの色を出すのは難しいが、仕上がりの美しさが醍醐味(だいごみ)」と加賀友禅にかける思いを話す。さらに、友禅職人の現状について「需要が減り工賃も下がった。職人の中には、この仕事がしたくても仕事がないのが現実。『友禅=着物』という概念を守りながらも、新たなクラフト分野へ足を踏み出すことも必要」とも。

 同グループ事務局の北澤寛司さんは「展示会を開くことで、お客さんが希望する商品や価格帯などをじかに聞くことができ、ニーズに沿った制作活動の参考になる。今後は、市内のホテルで観光客を対象にしたワークショップや、全国主要都市でのグループ展も計画している。より多くの人に、加賀友禅の魅力を身近に感じてもらえれば」と期待を寄せる。期間中、10日・17日は「ミニ額」を作るワークショップも予定。

 営業時間は10時~17時。日曜定休。ワークショップの参加費は5,000円。予約は北澤さん(TEL 076-251-8099)まで。

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