犀川上流で取水した「金沢の水」-金沢市、スーパーなど60カ所で発売

市販された「金沢の水」

市販された「金沢の水」

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 金沢市企業局は今月10日、犀川(さいがわ)上流で取水した水道水をペットボトルに詰めた「金沢の水」のラベルを一新、発売した。

「金沢の水」の自動販売機

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 「金沢の水」は、犀川上流にある国の登録記念物・末(すえ)浄水場(金沢市末町)で製造される。通常の水道水に義務付けられている塩素消毒などの薬品処理は一切行わず、ゆっくり沈殿ろ過する「緩速ろ過方式」でろ過。高温で瞬間殺菌処理し出荷される。1リットルあたりの硬度は約23ミリグラム、ph値7.6の軟水で、ナトリウム・カルシウム・マグネシウム・カリウムなどのミネラル分を豊富に含み、まろやかな味わいが特徴。

 同局では、水道水の販売量増加と災害用の備蓄のため、昨年から「金沢の水」の製造を始めた。当初製造した1万1千本を、今年6月の水道週間や百万石まつりで配布したところ観光客や地元市民に好評で、さらに2万7千本を追加製造。今年度は、ホテルや観光施設からの引き合いが増え、ロット製造が見込めるため、ラベルのデザインを一新し本格的な販売に乗り出した。年間12万本の出荷を見込む。

 販売場所は、市内のホテル6軒、百貨店2店舗、スーパー27店舗、コンビニ2店舗、観光施設15カ所、JRのキオスクのほか、14日に設置された同局と市役所の自動販売機2カ所など計60カ所。ペットボトルで500ミリリットル(希望小売価格は120円)と350ミリリットル(同100円)の2種類がある。市が設置する自動販売機での販売価格は、500ミリリットル=100円、350ミリリットル=80円。

 ラベルのデザインを監修したのは元金沢美大教授の服部光彦さん。さわやかな青色をベースに雪づりの模様を描いたデザインが施されている。ラベルに表現されている文字は金沢湯涌夢二館長で徳田秋声記念館長も務める小林輝治さんが監修。「神々の座 白山の ぶな原生林に源をもつ犀川、詩人 室生犀星が美しい川と謳う その流水を、ゆっくりと ろ過し まろやかな水に 仕上げました」と、豊かな自然の恵みを表現する。

 同局では「今後はイベント会場で無料配布するなど、反響や売れ行きを見ながら、安全で環境に優しい『おいしい金沢の水』を県外にもPRしていきたい」と期待を寄せる。

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