輪島塗で「漆塗りトミカ」-タカラトミーが40周年記念で制作

黒と赤の漆塗りが施されたトミカ「日産フェアレディZ(Z432)」

黒と赤の漆塗りが施されたトミカ「日産フェアレディZ(Z432)」

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 玩具メーカーのタカラトミー(東京都葛飾区)は、ミニカー「トミカ」誕生40周年を記念して、石川県の伝統工芸として知られる輪島塗の技術を生かした「漆塗りトミカ」を制作した。4月23日から大阪市で開催する「トミカ博」で公開する。

漆塗りトミカ

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 同社では、40周年企画を立てるにあたり、「さまざまなトミカの姿を見てもらいたい」と思案。国産車ミニカーとして誕生したトミカと伝統工芸の輪島塗には、先達の技術者や職人から確かな技術を受け継いできたという共通点があるとして、コラボレーションを決めた。

 漆塗りを施したのは、40年前に発売した最初のトミカ6車種のうち、人気のあった「日産フェアレディZ(Z432)」と現在、発売している「日産フェアレディZ(Z34)」。それぞれ黒漆と赤漆の2色があり、ボンネットや屋根、ドアなどに蒔絵(まきえ)で菊と牡丹(ぼたん)、桜の花を描く。菊の花の中央には貝を埋め込み、ヘッドライト部分には薄い金の板を入れて華やかな雰囲気に仕上げた。

 制作には、輪島市の輪島工房長屋の職人が携わった。金属に漆を塗るのは難しいため、車体の表面を削って定着剤をつける手間をかけたという。サイズが長さ約7センチ、幅・高さが2~3センチ程度と小さいため、筆の毛先だけを使って線を描く苦労もあった。完成まで約3カ月をかけた。非売品だが参考価格は8万円。通常のトミカ同様ドアを開閉したり、走らせたりすることもできる。

 同社広報部の前田恵理さんは「トミカユーザーのお子さまはもちろん、お父さま、お母さまにも見て新しいトミカの姿を感じていただければ」と話す。

 「トミカ博大阪」は5月5日まで(4月26日~28日は休み)開催。その後、東京など各地を巡回する予定。

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