コーヒー豆と器を扱う「大和屋金沢店」(野々市町、TEL 076-246-3437)のギャラリースペースで現在、伝統信楽焼から現代信楽焼までを展示する「信楽焼~中郷窯・親子展~」が開催されている。
信楽焼は、瀬戸、常滑、越前、丹波、備前と並ぶ六古窯の一つで、「古信楽」と呼ばれる赤みのある焼き色が特徴。鈴木茂至(しげじ)さんは信楽焼の重鎮として知られる作家で、長男の工友(のりとも)さん、次男の正彦さんとともに親子3人で近江神宮御用窯でもある「中郷窯」(滋賀県甲賀郡)を守っている。
同展では、茂至さんの手による素朴で温かみのある伝統的な信楽焼の花器をはじめ、信楽焼には珍しく赤絵を得意とする工友さんの大皿や鍋、正彦さんの白と黒を基調にしたシンプルでモダンなカップや平皿など、新旧の信楽焼を展示・販売する。価格は、茂至さん作「瓢花入」=15万4,000円、工友さん作「赤鍋(中)」=1万2,000円、正彦さん作「黒釉マグ」=2,520円など。
同店では以前から信楽焼のコーヒーカップなどを扱っているが、企画展実施に先立ち中郷窯を訪れた店長の別所裕介さんは「改めて長い歴史に支えられた信楽焼の魅力に触れ、感動した」という。「石川県の人にとって信楽焼はあまりなじみがないかもしれないが、本物の焼き物の良さをぜひ間近で見て、感性を磨いてもらえれば」とも。
営業時間は10時~19時。木曜定休。1月20日まで。