東京在住のニット作家、櫻岡恵さんの作品展が9月22日、金沢エクセルホテル東急(金沢市香林坊2、TEL 076-231-2411)2階ギャラリーで始まった。
櫻岡さんは30代の新進気鋭ニット作家。ニット制作に携わっている母親の姿を見ながら、自身も約5年前から作家活動をスタートさせた。首都圏を中心に全国のデパート、ギャラリーなどを中心に個展を行っており、石川県での個展はこれが初めて。
会場では色鮮やかなコート、ベスト、カーディガンなど150点以上のニット作品のほか、櫻岡さんが手がけた手染め、手紡ぎのオリジナル毛糸を展示・販売している。櫻岡さんが得意とするのはロングコート。「軽くて暖かい手紡ぎの毛糸でしっかりと編み上げ裏地を付けた。型くずれしにくく着心地も快適で、長く着てもらえる」(櫻岡さん)という。
ニットの制作は、シルクやモヘア、カシミア、ウールなどの上質の天然素材を染めるところから始まり、1本ずつ毛糸を紡いで編み上げるまで、すべて手作業で行なっている。「毛糸は絵の具」と櫻岡さん。絵を描くように、さまざまな色の毛糸を用いて一つの作品を仕上げていくのが櫻岡さんの作風だ。「顔映りの良い色は着る人によって違うから」と、同じ配色の作品でも襟や胸元の色味を少し変えている。
櫻岡さんは「女性に着るだけで華やかな気持ちになってもらいたい」と話している。
開催時間は10時~20時(最終日は15時まで)。入場無料。今月28日まで。