金沢のカフェで「けさらんぱさらん展」-知的障害者のアート作品を展示

「ゆずOrange」内に並べられたアート作品

「ゆずOrange」内に並べられたアート作品

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 知的障害者を対象にした美術教室「Hart」から生まれた作品約20点を展示する「けさらんぱさらん展」が現在、金沢市中心部と湯涌(ゆわく)温泉郷を結ぶ湯涌街道沿いにあるカフェ「ゆずOrange」(金沢市東市ノ瀬町、TE76-235-1844)で開催されている。

約20点の作品が並ぶカフェ「ゆずOrange」

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 美術教室「Hart」は、絵画などの制作を通して知的障害者の自己実現を図る取り組み。美大出身の講師陣が指導にあたり、「ゆずOrange」の隣にある知的障害者入所更生施設・愛育学園(同北袋町)の利用者を中心に、現在約30人が参加している。

 「けさらんぱさらん展」と名付けられた作品展を開催するのは2回目。「けさらんぱさらん」は、白くふわふわとした謎の浮遊物で、おしろいを食べて成長する空想の生き物と言われているが、植物の一種であるという説、動物の毛玉であるという説もある。この「けさらんぱさらん」の存在と、知的障害者が描く絵が持つ、人の心を幸せにする不思議な力のイメージが重なり合い、作品展名に採用したという。希望があれば作品の販売も行う。

 同教室の講師の一人である小林あかねさんは「知的障害がある人で、絵を描いたり、ものを作ることが好きな人は少なくない。でも専門的な指導の機会がないため、『落書き』で終わってしまうことがほとんど」だという。同教室は2007年に活動を開始。参加者がしっかりと制作に集中できる環境づくりに力を入れるとともに、作品をベースにしたポストカードや手ぬぐいなどの商品の開発販売を行っている。活動を継続することで、「参加者の自立と自信につなげていきたい」と小林さん。

 「ゆずOrange」の営業時間は10時~18時。水曜定休。今月31日まで。

後援申請20141009
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