「第73回 金沢百万石まつり」の百万石行列出発式で6月1日、史上最年少となる18歳女性が大太鼓のセンターを務めた。
金沢駅東広場前で行われた出発式では、143人が石川県太鼓連盟合同曲「飛翔の刻」を演奏。前田利家公役の仲村トオルさんやお松の方役の夏菜さんなどが参加する行列のスタートを後押しした。当日は、沿道で行列を約41万人(主催者発表)が観覧した。
出発式のメイン奏者は毎年、大太鼓と長胴太鼓、締太鼓でオーディションを行う。花形となる大太鼓のセンターを務めたのは奥村魅音さんで、史上最年少の18歳。大太鼓で女性がセンターを務めたのは初という。毎年、オーディションに参加してきたという奥村さんは「最高に楽しかった。4尺8寸の大太鼓は打面しか見えないほど大きかったが、背中で会場の空気を感じながら演奏した」と笑顔を見せる。
大太鼓には今年1月の能登半島地震で被災した今井昴さんも参加し、「地元に元気を届けたい」と力強く演奏した。
長胴太鼓は、センターを「飛翔の刻」を作曲した木村優一さんが務め、隣にはオーディション1位の太田幸介さんが選ばれた。中学3年生の太田さんは、「たくさんのお客さんを前に中央で演奏し、特別な景色を見られた。練習の成果が出せて良かった」と話す。