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野々市の重文「喜多家住宅」でアートイベント 町の魅力を発信

紅葉した庭を臨む2階の広間には、津守秀憲さんの作品を展示

紅葉した庭を臨む2階の広間には、津守秀憲さんの作品を展示

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 国指定重要文化財の喜多家住宅(野々市市本町3)で11月11日、野々市の歴史と現代アートを体感する展覧会「表出のかたち展」が始まった。

【VRで読む】野々市の重文「喜多家住宅」で開催されている「表出のかたち展」

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 50年前まで酒造業を営んでいた商家の「オエ」と呼ばれる広い居間には、野々市市在住の漆彫刻家、青木千絵さんの人間をデフォルメした大型の作品を展示している。

 金沢から京都に向かう北国街道の最初の宿駅として栄えた野々市。その歴史と魅力を発信しようと昨年から始まった「IKERU NONOICHI(イケルノノイチ)」のプロジェクトの一環で、今年は「歴史資源・特産品・災害時・町歩きのアップデート」という目標を掲げたプログラムが行われている。歴史資源をテーマにした同展では、普段は公開していない場所も含め、建物のあちこちに10人の作家による多様な作品を展示する。

 紅葉が見頃の庭を臨む座敷には、秋田県在住の國政サトシさんの立体作品を展示。キュレーターの高山健太郎さんによると「ビニールチューブに着色した結束バンドを編み込んで作った作品は、サボテンなど多肉植物にも見え、大量生産された工業製品と工芸的な手法を組み合わせることで有機的な存在感を生み出している」という。

 主催した野々市市観光物産協会で事業企画を担当する中川尚子さんは「野々市には若い世代も多く、自分たちが住んでいる町の良さを知ってもらい、安心して暮らしていける町づくりを目指したい。市内外の人に『野々市に行ってみたい・住んでみたい』と思ってもらえるきっかけになれば」と話す。

 開館時間は9時30分~16時30分。観覧料は入館料込みで大人=1,000円、中高生=500円、小学生以下無料。今月23日まで。

 「IKERU NONOICHI 2022」では、11月19日・20日に「ののいち湯気市」と題して、豚汁の炊き出しや、防災グッズの見学や体験など、子どもから大人まで楽しみながら訓練できる機会も提供する。

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