加賀丸いもを使った本格焼酎「のみよし」、地域一丸となり全国デビュー

全国発売された加賀丸いも焼酎「のみよし」

全国発売された加賀丸いも焼酎「のみよし」

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 創業130年の宮本酒造店(能美市、TEL 0761-51-3333)が、能美市のブランドづくり商品第1弾として特産の「加賀丸いも」を使った本格焼酎「のみよし」を全国発売した。

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 同市と地元JAなどの「地域ブランド戦略会議」から「加賀丸いも」を使った焼酎の製造依頼を受けた同社では、日本酒製造のメーカーが本格焼酎の製造免許取得するのは困難といわれている中、特産品を支援する地元自治体の支援と卓越した日本酒製造の技術で、昨年8月に石川県初の芋焼酎製造免許を取得、製造を始めた。

 制度上、特産品として製造許可を得た焼酎は産地内での一定期間販売に限られるため、昨年は発売直後約1週間で初回分2,600本を完売する好評にもかかわらず全国での発売はできなかった。しかし、今年6月に国税局の許可が下り全国デビュー。7月、9月、11月の3期体制で年間9,000本を製造する計画。10月以降、東京の伊勢丹新宿店や小田急百貨店町田店などの特設コーナーで試飲・販売会を実施するなど首都圏でもPRを始めた。

 サツマイモを原料とする一般の芋焼酎に比べ、粘性の強い山芋に近い「丸いも」は素材の持つまろやかな味わいが特徴。俳優の辰巳琢郎さんや県内有識者100人が参加した食談会では洗練された味わいが絶賛され、原酒商品化のリクエストもあったという。

 丸いもの生産から焼酎製造、ラベルやパッケージ製作まですべて同市内の業者で行う。ラベルのデザインは50数点が応募されたコンペで地元美大生の作品が採用され、「能美は良し、飲んで善し、呑んでも好し」のキャッチコピーを添える。

 同店は県内企業などの協力を受け、瓶のリユースや「のみよし」を製造する際に出る産業廃棄物の「蒸留廃液」を堆肥(たいひ)に変える液体肥料化の活動も進めるなど、環境問題にも熱心に取り組んでいる。

 同社の宮本周司社長は「能美の自然の恩恵、人々の協力でできた『のみよし』の独特の味わいが、1人でも多くの人の元気の源となれば。同時にしっかりと地に足をつけ、地域に必要とされる蔵であり続けたい」と話す。

 価格は3,000円(720ミリリットル)。

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