金沢の中心部に「金沢中央観光案内所」(金沢市南町、TEL 076-254-5020)が6月19日、プレオープンした。
県観光連盟が運営する同施設は、当初ゴールデンウイーク前の4月下旬オープンを目指し準備を進めてきたが、新型コロナウィルスの影響を受け延期した。金沢城の鼠(ねずみ)多門と鼠多門橋の完成とライトアップ開始に合わせ7月18日に全面オープンする。
尾山神社の目の前に立地する金沢ニューグランドホテルの1階に構える同施設の面積は704.82平方メートル。格子や加賀友禅をあしらい、ゆったりとした和の雰囲気に仕上げた。観光案内カウンター、観光情報コーナー、無料Wi-Fiやスマートフォンの無料充電、自動販売機を設置した休憩スペース、伝統文化の展示や体験と実演コーナーも設ける。手荷物預かりや宅急便受付、SIMカード販売、傘・長靴・車椅子の無料貸し出しも行う。
観光案内カウンターでは英語を基本に多言語に対応する「観光コンシェルジュ」が2~3人常駐し、県通訳センターの協力を得て14か国語に対応する。長町武家屋敷から尾山神社を経て金沢城・兼六園・本多の森公園に至る「加賀百万石回遊ルート」をPRする拠点にも位置付ける。加賀友禅の彩色や輪島塗の沈金、山中漆器の蒔絵(まきえ)など伝統文化の体験や実演も計画するが、当面は見合わせる。
市内の飲食店や各店舗とタイアップする体験コースやクーポンは現在も行っており、金箔(きんぱく)貼りや和菓子手作りなどの体験に市内のバス1日フリー乗車券をセットにしたプラン(2,100円)のほか、市内の約70店舗の飲食店で利用可能なクーポン券も販売する。コロナ対策としては換気、消毒液の設置、休憩スペースでの座席の間引き、ソーシャルディスタンスの立ち位置マークなどを徹底する。
県観光戦略推進部観光企画課の小林祐樹さんは「金沢駅にも観光案内所はあるが、街中の立地を活かした運営に力を入れたい。情報提供のほか街歩きの足休めにも利用してもらえれば」と話す。
開設時間は10時~18時、18日以降は10時~21時。