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金沢でイラストレーター武藤良子さん原画展 室生犀星のライフスタイルと食卓描く

室生犀星記念館で開催されている「犀星スタイル 武藤良子原画展」の会場風景

室生犀星記念館で開催されている「犀星スタイル 武藤良子原画展」の会場風景

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 室生犀星(むろう さいせい)のライフスタイルや室生家の食卓を紹介する書籍に描かれたイラスト原画を展示する「犀星スタイル 武藤良子原画展」が現在、「室生犀星記念館」(金沢市千日町、TEL 076-245-1108)で開催されている。

【VRで読む】「室生犀星記念館」で開催中の企画展「犀星スタイル 武藤良子原画展」

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 犀星は金沢市出身で明治生まれの小説家であり詩人。犀星のライフスタイルをつづった「犀星スタイル」や室生家の食卓を紹介する「をみなごのための室生家の料理集」の挿絵を手掛けたのがイラストレーターの武藤良子さん。

 金沢の出版社が「優しく楽しげなタッチの武藤さんのイラストは、犀星の世界と響き合うものがある」と声を掛けたという。同展では原画43点と犀星の愛用品を展示し、書籍につづられた娘の朝子さんと孫娘の洲々子さんの文章が添えられる。

 東京・雑司ヶ谷出身の武藤さんはイラストレーターとして、本の装丁や銭湯をテーマにした自著などを手掛ける。依頼を受けた武藤さんは「犀星は堅い小説家のイメージだったが、室生家の話を聞き小説を読み込むうちに感じた破天荒でユーモラスな一面を表現した」とコメントする。

 料理集では洲々子さんから聞いた室生家の食卓をリアルに温かく表現し、郷土料理の蕪寿司や治部煮など、室生家で愛された料理のイラストが並ぶ。「室生家の台所に立つ女性たちの横で料理を眺めているような、子が母に教わるような柔らかな世界を楽しんでほしい」と武藤さん。「犀星スタイル」には、服やタバコ、庭造りなど犀星がこだわったクスッと笑えるエピソードをつづった朝子さんの文章に武藤さんのイラストがぬくもりを添える。

 同館学芸員の嶋田亜砂子さんは「犀星の世界を柔らかく描いた武藤さんのイラストをぜひ、原画で楽しんでもらいたい」と話す。

 開館時間は9時30分~17時。観覧料は、一般=310円・65歳以上=210円・高校生以下無料。3月8日まで。

後援申請20141009
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