「金沢湯涌夢二館」(金沢市湯涌町、TEL 076-235-1112)横の野外ステージで10月19日、着物イベント「キモノでおでかけ 金沢さんぽ」が開催される。
主催は金沢市と夢二式金沢湯涌プロジェクト実行委員会。同プロジェクトはラジオパーソナリティーで画家の松岡理恵さんと金沢大学大学院の荒木由希さんが、市の事業である「文化施設を利用した文化の人づくり事業」を利用して着物に関連したイベントを開催しようと、今年6月に発起した。
イベント開催のいきさつについて、松岡さんは「今は自宅で洗濯できるリーズナブルな着物や、北陸新幹線の開業後、着物姿で金沢さんぽをする若い観光客を見る機会も増えた。一方、地元の女性は着物離れが進んでいると感じた。年齢に関係なく明るい色や柄を選べる着物は、大人女子にこそ楽しんでほしい。『夢二式美人画』から抜け出たような大正ロマンあふれる着物の魅力を、竹久夢二の世界観と併せて多くの人に伝えたい」と話す。
イベントでは松岡さんと金沢大学の学生が竹久夢二の作品を朗読する「夢二が愛した三人の女たち」や、金沢湯涌夢二館の館長や学芸員とのトークショー「夢二ワールドの楽しみ方」と、夢二作品への理解を深めるプログラムも予定する。金沢湯涌温泉街では荒木さんの解説のもと、夢二式美人をイメージした着物モデルがそぞろ歩きする様子を収める撮影会を開催。外国人モデルの男性と和装の花嫁モデルも登場し、大正時代の雰囲気で行う花嫁行列も楽しめる。
松岡さんは「今後も夢二が愛した湯涌や金沢の魅力をSNSで発信できるようなイベント、和装姿の花嫁に変身して写真撮影する新しい観光体験などを提案したい。令和の新時代に、SNS映えする大正ロマンの世界がよみがえる。かれんな夢二の絵、ロマンチックな恋の文学、優しい自然、あったかい温泉街、日本ならではの着物の美。芸術の秋を楽しめるよくばりイベントに遊びに来て」と呼び掛ける。
開催時間は15時~16時30分。参加無料。