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金沢の酒蔵とJAが共同開発した日本酒「金沢美人純米吟醸 あまくち」

金沢の酒蔵とJAが日本酒開発

金沢の酒蔵とJAが日本酒開発

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 特別栽培米「金沢美人」を使った日本酒「金沢美人 純米吟醸 あまくち」の完成お披露目会が9月20日、「しいのき迎賓館」(金沢市広坂)で開催された。

【VRで読む】「しいのき迎賓館」で行われたお披露目会の様子

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 地元の老舗酒蔵「福光屋」と「JA金沢中央」が共同開発した同商品。1988(昭和63)年に栽培を始めたコシヒカリ「金沢美人」の商標を持つJAが、酒類の区分で同じ商標を持つ同社に共同での商品開発を持ち掛けた。

 有機質肥料と減農薬で栽培する「金沢美人」は、「極めて自然に近い環境で大切に育てる米により、健康で美しくなってもらいたい」と名付けられた。当初18人の熱意ある生産者により栽培を始めたが、米消費量の減少、米価低迷、生産者の高齢化により、収穫量は初年度の36トンから2017(平成29)年には16トンまで減少。生産者は3人となり栽培存続が危ぶまれていた。

 約2年にわたる同商品の開発には、6次産業化コーディネーターの松蔵高子さんをリーダーに両方の女性メンバーで構成する「金沢美人日本酒プロジェクト」を発足。互いに酒造りの見学や田植え・稲刈りを体験しながら相互理解を深め、マーケティングやパッケージデザインなど打ち合わせを重ねた。「女性の日本酒消費量はじわじわと上がってきている。心の通った温かい商品作りを心掛けた」と松蔵さん。

 完成した同商品は独自の「完熟濃糖発酵」により、絹のような口当たりで米あめのような濃密な香りとたおやかなうま味が特徴の極甘口。通常の純米吟醸酒と比べ、アミノ酸を2倍多く含み美肌効果も期待できるという。炭酸水や水割りにも適し、照り焼きやハンバーグのような甘味のある料理やチーズ、デザート、完熟フルーツなどに相性が良いという。パッケージは金沢と縁の深い詩人画家・竹久夢二の美人画をモチーフとした。初年度の販売数量は1万5000本。

 価格は1,500円(500ミリリットル、税別)。今月26日に販売を始めた。数量限定につき、年内は県内の酒類販売店、JA金沢中央の各支店および福光屋直営店・通販のみで取り扱う。

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