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小松市に複合型九谷焼創作工房 製土から作品になるまでの過程を表現

ギャラリーや製土工場などを併設した「CERABO KUTANI」

ギャラリーや製土工場などを併設した「CERABO KUTANI」

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 複合型九谷焼創作工房「CERABO KUTANI(九谷セラミック・ラボラトリー)」(小松市若杉町、TEL 0761-48-4235)が5月24日、国道8号線佐々木IC近くにオープンした。

【VRで読む】小松市にオープンした複合型九谷焼創作工房「CERABO KUTANI」

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 敷地面積は2701平方メートル。建築家・隅研吾さんがデザインした施設は、県内産の木材を多用し、「小松マテーレ」(能美市浜町)の「炭素繊維複合材」を土壁に、屋根の緑化材として「グリーンビズ」を取り入れるなど、地元の素材にこだわった。施設内には九谷焼の陶磁土を製造する製土工場「谷口製土所」を併設し、小松市内で採掘した花板陶石をスタンパーで粉砕する様子などを見学できる。

 常設展示では、花板陶石の岩石を九谷焼陶土として加工し、成形や絵付けを行うなど分業で九谷焼ができる過程を表現した。スタッフの吉田良晴さんは「九谷焼づくりに不可欠な花板陶石の産地・小松ならではの見せ方にこだわった。周辺に窯元など20社近くがある環境や、花板陶石がいかにさまざまな工程を経て精製され、作家さんの元で陶土から九谷焼になっていく様子を伝えていければ」と話す。

 ギャラリーでは28日まで、「CERABO KUTANI OPENING EXHIBITION」と題し、人間国宝の作家から若手まで九谷焼作家11人の作品21点を展示する。若手作家育成のためのレンタル工房や、大型の体験工房も備え、「ろくろ体験コース」(2,500円~)や「手びねり体験コース」(1,800円~)、「絵付け体験コース」(1,000円~)を1人から受け付ける。

 吉田さんは「小松は九谷焼で栄えた地域。九谷焼作家も伝統を忠実に守っている方から、型破りな新しい作品を生み出していく方までさまざま。同施設も新旧さまざまな良いものを組み合わせて、九谷焼の魅力をアピールしていきたい。九谷焼はもちろん、建築が好きな方など、多くの方に足を運んでいただければ」と呼び掛ける。

 開館時間は10時~17時(最終入館は16時30分)。水曜定休。入館料は、一般=300円、高校生以下=150円。

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