金沢駅近くの若手作家の立体オブジェ専門店「ArtShop月映(つきばえ)」(金沢市安江町、TEL 076-256-5371)で7月1日、ガラス工芸作家・横山翔平さんの企画展が始まった。
横山さんは岡山県生まれで、大阪芸術大学工芸学科ガラス工芸コースを卒業後、金沢卯辰山工芸工房で3年間研修を受けた。その後、富山県に拠点を移して活動していたが、今春からは、多摩美術大学工芸学科で助手を務めながら、関東を拠点に活動を行っている。
「ガラスの美しい透明感や息を吹き込むことによる形の変化」などに魅力を感じてガラス工芸の世界に進んだという横山さん。「ガラスは結晶構造を持たず、液体と固体の間を常に動いている。そこに息を吹き込むことによって、ガラスの素材感や動き、力強さなどが表現できるのが面白い」と話す。
同店とは2年ほど前からつながりがあり、昨年、オーナーの宮永満祐美さんから企画展開催の依頼を受けて快諾したという。
今回は、近年制作した立体作品を展示する。中でも注目は、青みがかったグレーの作品。制作に使ったガラスをリサイクルすると青色になり、さらに発色させることで青みがかったグレー「ブルーグレー」に生まれ変わらせることができるという。その独特の深い色味を生かして、力強い作品を作り上げている。
横山さんは「ガラスの柔らかい動きの中にある生命力を感じていただけたら」と呼び掛ける。
開催時間は10時~18時。月曜定休(祝日の場合は翌日)。入場無料。今月28日まで。