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インドネシア人現代女性アーティスト、金沢21世紀美術館で日本初個展

作品を解説するアイ・チョー・クリスティンさん

作品を解説するアイ・チョー・クリスティンさん

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 金沢21世紀美術館(金沢市広坂、TEL 076-220-2800)で現在、企画展「アイ・チョー・クリスティン 霊性と寓意」が開催されている。

【VRで読む】金沢21世紀美術館で開催中の「アイ・チョー・クリスティン 霊性と寓意」

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 アイ・チョー・クリスティンさんはインドネシアの西ジャワ州バンドン出身で、同国で活躍する現代アーティスト。ドライポイントなどの凹版印刷の技術を習得した後、テキスタイルデザイナーとしてキャリアを積み、2000年ごろから本格的にアーティスト活動を始めた。東南アジアで定期的に個展を開催する一方、ニューヨーク、ロンドン、ベルリン、北京などの国際展にも多数出品している。

 日本初個展となる同展では、活動初期のドライポイントやドローイング、油彩画、ソフトスカルプチャーや大規模なインスタレーションのほか、同展のために制作した大型絵画など53点を展示し、新たな分野に挑戦しながらも純粋に絵画表現を追い求めるアイ・チョーさんの約20年間の創作活動を紹介する。アジア圏の多様な文化を受容しながら、独自の文化を積極的に世界に発信する「金沢」という街での開催も注目される。

 キリスト教の説話や精神的主題に基づいた表現を行うアイ・チョーさんの作品は、人間の不完全性や二面性への深い洞察に裏付けられ、作品を通して人間存在の本質や生きる意味について問い掛ける。大型インスタレーション「Lama Sabakhtani#01」(展示室11)はギロチンを思わせる作品で、キリストが十字架にかけられたシーンから着想したという。自身が生まれ育った背景からアイ・チョーさんは「どんなに厳しくつらい状況下でも乗り越えることができるというメッセージを込めた」と話す。

 開場時間は10時~18時(金曜・土曜は20時まで)。月曜休場(7月16日、8月13日は開場)、7月17日。料金は、一般=1,000円・大学生と65歳以上=800円・小中高生=400円。8月19日まで。

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