石川県政記念しいのき迎賓館(金沢市広坂)で11月1日、石川県立輪島漆芸技術研修所(輪島市釜屋谷町、TEL 0768-22-7000)の開所50周年記念作品展が始まった。
【パノラマVR】しいのき迎賓館で開催中の「輪島漆芸技術研修所展」
重要無形文化財保持者(人間国宝)の技術伝承を目的に、文化庁の助成を得て設置された同所。次世代の人間国宝を育成するため、経験者を対象とする3年制の普通研修課程と未経験者を対象とする2年制の特別研修課程を設ける。
普通研修課程には25人が在籍し、蒔絵(まきえ)や沈金などの専門性を高める4科で学ぶ。講師は同所長の前史雄さんと全国各地の人間国宝9人のほか、漆芸作家や卒業生などが務める。その技を修得しようと集まる在校生は県外から8割、女性が8割を占めるという。
これまで10年ごとに記念事業を行ってきたが、開所50年の節目となる今年は、記念作品展を香川県漆芸研究所と合同で初開催する。両所の卒業生からは人間国宝2人が誕生しており、輪島から38人、香川から32人の作家が出展する。ギャラリーAに輪島、ギャラリーBに香川の作品70点を並べる。同所次長の岩井孝さんは「個展でも活躍する作家の作品を一堂に展示した。漆芸の魅力を存分に感じてもらえれば」と話す。
開場時間は10時~18時。入場無料。11月7日まで。