河北郡の「JA石川かほく」(津幡町字清水、TEL 076-288-3331)から10月22日、「華麗舞」「笑みの絆」「和みリゾット」の新米が出荷された。
3品種は農研機構中央農業総合研究センターが開発した新種の特殊米。「日本のカレーに合うお米」をコンセプトに「ハウス食品」と共同開発した「華麗舞」は、日本米とインド米を人工交配し、日本米ならではの弾力を残しつつ外国米のサラサラとした感触を併せ持っているという。「笑みの絆」は、酢によくなじみ、滑らかでほぐれやすいすし米用に作られた米で、握ってもふっくらとして崩れにくいのが特長。リゾット米「和みリゾット」は、「イタリア産米は原価が高く、国産米は小粒でリゾットに向かない」という国内イタリア料理店の悩みを受け、イタリア原産の大粒品種を国産の大粒米として品種改良した。
県内での特殊米の栽培実績は、特に「華麗舞」と「和みリゾット」は数少ない。JA石川かほくでは昨年度、新規採用職員育成を目標に3品種の栽培を試験的に開始。本年度は調理米のブランド化を図り、広く食べてもらおうと栽培面積を広げ、春に約10アールの田んぼ2枚に苗を植え付け、収穫を迎えた。
特殊米を栽培することについて、JA石川かほくの担当者は「まだ試験的な段階ではあるが、主食米だけでなく付加価値のあるものを栽培し販売することで、農家の収益拡大を目指し米の輸入自由化など現代の農業を取り巻く状況を乗り越えていければ」と話す。
3品種は現在、JA石川かほくの管轄内にある「JAグリーンかほく」(津幡町舟橋、TEL 076-288-8400)でのみ取り扱う。JA石川かほくのゆるキャラ「ほくの里」のイラストが描かれたペットボトル容器に約3合分(450グラム、300円)の試しやすいサイズで販売する。
「JAグリーンかほく」の営業時間は8時~19時(12月~2月は8時30分~18時)。