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見た目も食感も「ふぐの皮」 金沢の食品研究会社が海藻で再現

海藻で再現した「ふぐ皮」もどき

海藻で再現した「ふぐ皮」もどき

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 金沢で食品の研究開発を行う「日本海藻食品研究所」(金沢市本江町、TEL076-292-1782)が5月11日、海藻を使った「ふぐの皮」もどきの商品開発に成功したと発表した。

海藻で再現した「ふぐ刺し」と「ふぐ皮」

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 ふぐの皮はコリコリとした独特の食感が特長で、湯引きしてポン酢やネギとあわせて「てっぴ」として提供されるのが一般的。同社は、独自のノウハウを持つ海藻の加工技術を用い、食感の異なるおからを練りこんだ透明の海藻シートと、イカ墨を練りこんだ黒い海藻シートの2種類を貼り合わせることにより、食感と見た目を忠実に再現した。

 同社の白石良藏会長は「ふぐの皮は50グラムで300円ほどする高価な食材だが、この商品の材料費は1人前でわずか5円程度。同様に海藻で作った『ふぐ刺し』と『ふぐ皮の煮こごり』を合わせても、数百円で提供できる」と話す。今後、食品会社や飲食店へ技術提供を行う予定だという。白石さんは「本物と違い加熱しても食感が失われないので、代用品としても別の新しい食材としても活用できる。サラダのトッピングなどで家庭でも気軽に使ってもらえるのでは」と期待を込める。

 同社は、おからや海藻を使ったユニークな商品開発で知られる。これまでに「カキもどき」「ウナギのかば焼きもどき」「白子もどき」など40種以上のもどき商品を開発。そのいずれも、本来なら廃棄される食材を活用し、製造に特別な設備が必要ないのが特長。

 白石さんは「食べ物の味は脳の先入観に左右される部分が大きい。現物と似せることで先入観を取り除き、食事制限などのさまざまな事情で実物を食べられない人にも楽しんでもらえれば」と話す。「食べた人の驚きと喜びの顔を見るのが一番の励み。今後も、世に出回っていないもどき商品を開発していきたい」と笑顔を見せる。

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