ゴールデンウイークの北陸三県をクラシック音楽で彩る「ラ・フォル・ジュルネ金沢『熱狂の日』音楽祭2015」が4月28日、開幕する。「パシオン・バロック」をテーマに、バッハ、ヘンデル、ビバルディらが活躍したバロック時代の音楽を中心に演奏する。
5月5日までの期間中、北陸三県で有料・無料合わせて約170公演が行われる。中でも注目は、同音楽祭初出演となる「東京フィルハーモニー交響楽団」。指揮は同楽団桂冠(けいかん)名誉指揮者のチョン・ミョンフンさんが務め、ピアノの弾きぶりも披露するという。
今回は古楽のプログラムが多く、「ラ・ ヴェネクシアーナ」「リチェカール・コンソート」「アンサンブル・レ・ゾンブル」など世界で活躍する古楽アンサンブルの演奏が楽しめる。このうちリチェカール・コンソートは、同音楽祭プロデューサーのルネ・マルタンさん一押しのカウンターテナー、カルロス・メナさんと共演する。同祭実行委員会事務局の担当者は「古楽器がこれだけ楽しめる機会は貴重。お子さんも含めてぜひお聴きいただきたい」と呼び掛ける。
金沢独自プラグラムも多く、恒例となった宝生流の能舞とのコラボレーションも行う。オランダの名門、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のメンバーで結成された「ムジカ・レアーレ」の公演には、金沢市出身のバイオリン奏者・内藤淳子さんが一員として登場する。
このほか初の試みとして、総持寺、輪島漆芸美術館、白米千枚田(輪島市)、芸妓(げいこ)検番 花館(片山津)、芭蕉の館(山中温泉)、見附海岸(珠洲市)など県内の観光スポットでミニコンサートを催す「名勝の響(ひびき)」、お茶会とミニコンサートが楽しめる「茶室deバロック」も開催する。
石川県立音楽堂、金沢市アートホールをメーン会場に、北陸三県各地で公演を行う。スケジュールやチケットなどの詳細はホームページで確認できる。