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インスタント食品と伝統工芸が異色の出会い-金沢から新スタイル提案

大野麗子さん(漆)の作品

大野麗子さん(漆)の作品

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 石川県立伝統産業工芸館(金沢市兼六町、TEL 076-262-2020)で現在、企画展「FAST&SMART」が開催されている。

会場の様子

 インスタント食品の利用機会が多い若い世代の人たちにも、伝統工芸の魅力と新たな利用方法を提案する同展。手軽にさっと(=FAST)食べるインスタント食品というアイテムに、あえて伝統工芸品を合わせることで他の人とはちょっと違う粋な(=SMART)食卓を創出する。

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 ラーメンやスープ・みそ汁など、現代の食生活の一部となっているカップ入りのインスタント食品と、制作過程や目指すところがその対極にある伝統工芸。「伝統工芸品は眺めるだけでなく、実際に使ってほしい」という思いで、同館長代理の柳井篤子さんが企画した。

 会場には、漆・木・金属・陶器・石・竹・テキスタイル・水引・染めなど、さまざまな分野で活動する26組27人の作家が制作したユニークな作品約60点が並ぶ。「カップ麺の取っ手」を金属で制作する河上真琴さんの作品は、フタ押さえを兼ねた箸置きとなる。石材を柿渋で染めた宮崎岳志さんの作品は「どん兵衛」が入ることを想定する。

 「米と一汁一菜をぜいたくに食べる」ための「みそ汁」用には水引作家の廣瀬由利子さんが取り組んだ。「赤いきつね」と「緑のたぬき」のための器を漆で制作した大野麗子さんの作品は、「きつねとたぬきに服を着せて、お湯を注いだらフタが開かないように帽子をかぶせるイメージ」という。

 柳井さんは「伝統工芸品をファストフードに取り入れることで、インスタント食品が食卓での『ちゃんとした食事』に格上げされ、伝統工芸もより身近に感じてもらえる機会となれば」と期待を寄せる。

 開館時間は9時~17時。第3木曜休館(4~11月)。6月1日まで。

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